全国知事会長からごあいさつ

第二期地方分権改革の推進
   
 

福岡県知事の麻生渡  全国知事会会長の福岡県知事 麻生 渡です。
 先の総選挙は、戦後史上初となる本格的な政権交代となり、「地域主権」を掲げる新政権が発足しました。我々は、新政権のこの考え方の下で、今度こそ真の地方分権が確立されるよう行動していかねばなりません。
 全国知事会では、新政権の発足を踏まえ、新政権下で提起されている重要な政策課題について知事会としての具体案をまとめ、迅速かつ的確に政府と協議を進めるため、九つのプロジェクトチームを設置し、同プロジェクトチームを中心に重要な政策課題について検討を行い、政府と協議を進めてきました。
 新政権下で決定された平成二十二年度政府予算案においては、極めて困難な財政状況の下ではありましたが、三年連続となる地方交付税の増額が実現しました。地方が自由に使える自主財源を大幅に増やし、地方自治体が地域のニーズに適切に応えられるようにするものであり、地域主権の理念に基づく大きな第一歩と考えております。
 また、国・地方協議の場の法制化の検討開始、義務付け・枠付けの見直しを中心とする地方分権改革推進計画の策定・実施、総理大臣を議長とし、地域主権の確立に向けた施策を検討・実施するための地域主権戦略会議の設置、地域主権に関わる各種のテーマを総合的に含んだ工程表の検討開始など分権改革も大きく前進し始めました。
 今後は地方六団体が協力してこれらを着実な成果へと結実させ、現場の行政運営に十分活かしていかねばなりません。
 現下の雇用・経済情勢は依然として厳しいものがあります。現場を知る地方と国がしっかり連携し、就業支援や中小企業支援など地域の実情に応じた実効ある対策を実施してまいります。
 また、地方への徹底した権限・財源の一体的な移譲、二重行政の解消等による国の出先機関の思い切った廃止・縮小、地方分権改革推進委員会の第二次勧告で見直すべきとされた事項を含めた国の義務付け・枠付けのさらなる見直し、直轄事業負担金制度の改革など、住民自治がより機能する仕組みづくりを進めてまいります。併せて、地方交付税の増額や地方消費税の充実など強固な地方税財政基盤の確立にも引き続き結束して取り組んでまいります。
 地方から現場の実情を踏まえた具体的な政策提言を積極的に行うため、全国知事会での研究・検討を深め、創造力を結集してまいります。その一助として、委員会等を集中的に開催する「知事会議の日」を定めると同時に、知事が会議に出席できない場合でも本人の意見を反映させることができるテレビ会議システムの導入を進めております。また、地方における人材を育成し政策立案能力を高めていきます。
 住民生活や地域経済を第一線で守る我々地方自治体の役割はますます大きくなっております。地域の創意工夫が存分に発揮される活力に満ちた社会の実現を目指して確固たる覚悟を持って臨んでまいります。

 

2010年1月1日  
全国知事会会長  
麻生 渡  

 

 



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